今週のR2 21話「ラグナレクの接続」

結果的にアーニャの正体はルルーシュの「実の妹」ではなく、たまたまマリアンヌ襲撃の夜居合わせた、行儀見習いに離宮に上がっていた少女であり、v.v.による襲撃で事切れる寸前のマリアンヌの意識が入り込んだ器だったというオチでした。
ああよかった…ルルーシュがあれだけ愛していた妹ナナリーが、偽物とかでなくて。
マリアンヌ@アーニャはスザクに自らの素性を明かすと、シャルルの計画成就の為に、Cの世界へ向かいます。スザクもc.c.と共に後を追う。

Cの世界では皇帝にルルーシュが「母さんを殺したのは誰だ!」と問いつめていました。「愚かな!今まで散々周囲に嘘を付き欺いてきたお前が真実を求めるとは」と嘲る皇帝シャルル。真実とは何か?人は何故嘘をつくのか。自分は50年前兄さんと皇位継承争いに巻き込まれ、命を狙われ母を亡くすという、ルルーシュの生い立ちによく似た過去を告白します。嘘と欺瞞、陰謀に満ちた世界に絶望した兄弟は、運命に立ち向かう。
「そして私は兄さんと誓った、嘘の無い世界を作ろうと!」
「私もその計画に賛成したのよ」と突如現れたマリアンヌに驚愕するルルーシュ
両親の衝撃の告白に愕然。
両親はルルーシュとナナリーを見捨てたのではない、「シャルルが変わっていく…」と皇帝の変化に不安を感じマリアンヌ殺害を決行したv.v.が次に狙うのはルルーシュとナナリーかもしれない、そう思いナナリーの眼を見えないことにし証言能力が無いのだと偽装工作を施し、日本に送り込んだのはすべて二人を守るためだったのだと告白。
c.c.とスザクも追いつき、主要キャラ勢揃いした皆の目の前でラグナレクの接続が進んでいく。オロロンオロロン啼きながら亡霊みたいなのが螺旋状のタワーを形成しています。どうやら嘘のない世界とは、意識の集合体がひとつになるという事のようです。(生死はあまり関係ないのかもしれない)
もうこの時TVの前の視聴者の90%が「それなんて補完計画?(汗)」と呟いた事でしょう(笑)止めようとするスザクだったが、マリアンヌは「私達の世界ではユフィにもナナリーにもまた会えるわ?嘘のない世界、争いの無い世界はユフィとナナリーが望んでいた世界よ?」と説得し、一端は納得するかにみえましたが…。

だがここで、過去最大級にルルーシュが主役らしい啖呵を切ります!

「俺はお前達の世界を認めない!お前達の作ろうとしている世界は、自分達に優しい世界だ!!だがナナリーが望んでいたのは、他人に優しくなれる世界だったんだよ!!」
正直これには泣けました。
コードギアスという作品は、ルルーシュがゼロになったり騎士団つくったり、時にイレブン側を陥れたり、ブリタニアを欺いたり中華連邦を巻き込んだり、行動や目的がコロコロ目まぐるしく変わる忙しい作品でした。特にスザクなどは迷ったり悩んだりアイデンティティが移ろいやすく、結果今のような「お前何がしたいねん」という残念な結果になり、一部からウザクとまで呼ばれてしまった始末です。そんな作品の中で第一話から終始一貫していたのは、ルルーシュの「ナナリーと共に平和に暮らす世界を築く」という切なる願いでした。
ナナリーは眼が見えず、足が不自由で常に他者の手を借りて生きている自分を知っていた。故に他人を案じ、感謝する事を知っていたのだと語るルルーシュ
「違うわ、私達はあななたちを守ろうとして…」
「では、戦争が起こると知りながら日本に送ったのは何故だ!?姿を消したc.c.をおびき寄せる囮に使ったんだろう?(図星らしい)」
たとえ死んでも新しい世界で会えるから構わないと思ったんだろう、と指摘します。(また図星らしい)
「お前達は俺達兄妹を捨てた!それが真実なんだよ!(絶叫)」

このルルーシュはとても主人公らしかったです(身も蓋もない褒め方)
ギアスの力も、騎士団の力も、知略も策謀も、そんな力は何一つ感じない。ルルーシュという棄てられた王子一個人が、今まで生き抜いてきたという事実。ナナリーによって知った「優しさ」から得た真実こそがルルーシュの真の力なのだと感じてしまうくらい、この啖呵は力強く、泣けました。
その後父と母の制止に耳を傾けず、ルルーシュは両目になってパワーアップしたギアスを意識の集合体にかけ、ラグナレクの接続を阻止を命令します。失敗する接続。同時に消えて行く皇帝とマリアンヌ。c.c.は何故か消えませんでした。
消滅の間際、「だが世界はどうなる?シュナイゼルの手に落ちるぞ?」と皇帝はルルーシュに苦言を呈します。スザクも同様の問いかけをします。

その結果、一ヶ月後ルルーシュは皇族全員にギアスをかけ、皇帝殺しを宣言した後に玉座に座ります。皇帝の騎士、ナイトオブゼロはスザクという大どんでん返しでした。驚く学園の生徒達、騎士団、そして不適に微笑むシュナイゼル。というとこで、続く。
どうやらシュナイゼルの野望(たぶんニーナの新爆フレイヤを利用しての制圧や侵略)を阻止する為か、ユフィやナナリーの望んだ世界を自らの手で創り出すためか、ルルーシュとスザクは手を組んだように見えます。
これで実はユフィが死んだのはルルーシュの意思ではなくギアスの暴走によるものである事や、スザクが待ち合わせの時に裏切ったのは罠ではなくシュナイゼルの手によるものだった事が解り、和解する展開は待っているのでしょうか?
今のこいつらなら「言い訳は良くない、大事なのはもたらされた結果だ」とだんまりな気もしますが…。
正直これで最終回でよくね?と思った21話でしたが、あと数話残ってるんですよね(汗)
シュナイゼルがいらんことして泥沼の戦争が始まったり、怒濤の戦死者連発だったりえらいことになりそうです。ああ怖い怖い…。