立て続けにベテラン選手の現役引退が報じられて

日々しみじみしてしまうけれども、とどめのようにこんなニュースが!!

あぶさん“現役引退”37年間の選手生活に終止符」
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/091003/trd0910031017012-n1.htm

おおおおおお!!!ついに!!
やめるやめる詐欺といえば言い過ぎかもしれないが、近年の「引退」ネタのひっぱり加減はすごかったので(毎年のように春先にニュースが…)惜しい、とか残念だとかそういう寂寥感より、安堵感が先にたった。



いっそ40代後半か50歳前半あたりからサザ●さんワールドにしてしまえば、いつまでも続けて良かっただろうに…。20代30代のときよりタイトルとりまくりなのはちょっとなあ…。そして周囲の人間も年だけはとり続けるのに「旅立ち」や「卒業」という変化がないという世界観は異常に見えた…。息子が結婚したくらいか。ワカ先生なんか長寿過ぎてもはや人外の領域で、見てて痛々しかった(汗)

あぶさん」は本当に面白い漫画だと思う。ファンが多いのも頷ける。
が、あくまでも現実的なリーグの展開に沿っての物語なのだから、個人的にはやはり「無理が無い」年齢、までが面白かった。初期は間違いない名作揃い。「独身・代打一発屋時代までが名作」派もいれば「いやいや、南海時代までは名作」派もいる。自分は後者だ。
福岡ダイエーホークス時代以降は…「あぶさん単身赴任」という設定が良くも悪くも働いている。大阪時代の「大虎の常連と家族」に代わり、同じマンションに住む「あぶさんの子を身ごもりたい珠代といつまでもお達者なワカ先生」という設定が…マンネリ世界観に新風だったかもしれないが、浮世離れしすぎて自分はダメだった(汗)単行本は50巻前後で止まっている。(あと景虎入団云々あたりだけ買った)いやもう本気でサチ子頼むから越してきて福岡で大虎二号店を切り盛りしちゃったほうが……と何度思ったことか。
そして老いて益々盛んどころじゃなくあぶさんのスーパーマン化著しいのは(汗)もしかすると本来のターゲット読者的には嬉しかったんだろうか。「あぶさんは還暦迎えてもこんなにスーパーマン。よーしおれもまだまだ!!」と元気を貰っていて歓迎な展開だったんだろうか(島耕作がいついつまでもモテモテのように)
自分は「のんべだから体力が無い>スランプ>努力工夫して脱出」という不完全さが味ある大阪時代の試行錯誤ムードがたまらなく好きだった…。また「世捨て人」のような酒とバットがあればいいというあぶさんが家庭を持って、子供が生まれて日々感動や発見の毎日を送り、まさに「子供と一緒に自分も成長する」という描写が秀逸で時に涙まで浮かべたものだ。子供時代の景虎のエピソードは秀作が多いと思う。

…まあ、「昔はよかった」話は置いといて、あぶさんは10月5日発売号で引退するが、連載は続行らしい。
じゃあ今後あぶさんが指導者になったり、解説者になったり、昔言ってたみたいに大虎の二代目になったりして、球界人の悩み相談したり、人情話中心の叙情的な展開があるんだろうか?だとすると新展開からは目が離せない。スーパーマン漫画には興味は失せていたが、ナニワのほとけ横丁人情話にはまだ期待をしていたい。久しぶりにビッコミ読んでみるか、と思った今日この頃。