すごい落し方だった…

先ほど『皇国の守護者』9巻まで読了
ラストは食い入るように読んだ。
胃が縮んだ。
この手の展開は予想出来たにも関わらず震えた。
これはもう作者の筆力の勝利だろうか…。

さんざレビューで「9巻で第一部完て感じ」と言われていた理由も納得。正直このまま、続き出なくても文句がなかなか言えない位の締め方だった。あれだ、ガンダムの最終回みたいな…逆襲のシャアを見ても見なくてもあれはあれでひとつの終わり、みたいな…。
でもラストの新城の演説はシャア並の名演説だったな。
先日「5巻から政争色強くてちょっとなあ」と嘆いていたけども撤回(笑)9巻すごかったー。1,2巻が『擬似日露戦争』とするならば9巻は『擬似226事件』(いや内容は違うけどなんかイメージとして)市街戦とか、動乱とか、叛乱とか、偽勅がどうとか予想以上に面白かった!!だからといって正直クーデター編の前フリに7,8巻使うのはやりすぎだろうとは思うが(苦笑)いやもう面白かったからいいよ。
内乱だから友軍同士が戦うわけで、街中で遭遇した指揮官同士が「お前やる気どうよ?」「時間つぶしとこうぜ」みたいな感じで、茶店で話し合いしてるフリしてやりすごすシュールなシーンはかなり笑える。
出番激少だった千早も大奮闘で満足だ。

9巻で有る意味主人公・新城直衛は『一度死んだ』状態で、この状態から更に『生き続ける』事を選択した彼がどう変貌をとげるのか?
または表面上取り繕い、内面だけ空虚に穿たれたまま進むのか、
新しい『新城直衛』を見て見たいので、10巻の発売を切に希望する。